Branding

D2Cから紐解く「ブランド体験」

ユーザー体験を
考えるブランド

D2Cというワードが広く認知されるようになり、顧客へ提供すべき「ブランド体験」も見直され始めています。顧客の価値観やニーズが多様な現代において、従来のような商品価値を訴求するだけのマーケティングでは顧客との関係構築が困難になってきています。そのためD2C時代においては、ブランドの体験価値や顧客とのコミュニケーションを適切にデザインし、改めて「ブランド体験」を志向していくことが重要になります。

ブランド体験の変化

「ブランド体験」とは顧客がブランドを認知してから商品やサービスを利用し、ロイヤル顧客に至るまでの一連の”体験プロセス”を指します。

その体験プロセスで最も重要な購入体験においては、顧客のニーズが「モノ消費」から「コト消費」へと変化してきています。
モノ消費はモノを所有する豊かさを価値としていることに対し、昨今ではモノを共有することでの”つながり”や、利用することでの体験の豊かさの価値観へ移り変わってきています。
以下のように、顧客が洋服ブランドに感じる価値観は「何を着るか」よりも「その洋服を着て、どんな時間を過ごすか」に重きを置かれるように変化していきました。実際に雑誌やSNSでもこのようなプロモーション事例をよく見ます。

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ブランドとの心理的なつながり

D2C時代では「モノ」や「コト」ではなく「体験」がより重要視されるようになり、「コト付きのモノ(コト+モノ型)」というハイブリッド性のある新しい流れに変化してきています。
その流れに合わせて、SNSやWEBを活用したコミュニケーションも以下のように適応させることが必要になります。

●シンプルな情報発信で商品価値を訴求
●自社の商品やプロダクトといった「モノ」の価値を訴求するため、写真やテキストを最大限に工夫するのが特徴
●「いいね」を意識した「インスタ映え」をコンテンツによって共感・拡散を促進し、商品の所有欲求を引き起こす

●ライフスタイルや世界観を提案
●Instagramはライフスタイル提案型の投稿に相応しいメディアであるため、利用シーンを想起させた訴求が容易
●プラットフォームの特性上、インフルエンサーとの親和性が高く、より訴求力を高めることが可能

●ブランドに関わるあらゆる体験を複合的に訴求
 ・社会的意義のある活動へ間接的な参画をした体験
 ・双方向のコミュニケーションによって商品やサービスを自分好みに改善された共創体験
 ・購入商品のパッケージデザインを工夫した開封体験
 ・商品を利用することで別の価値が創出された体験
●点ではなく面で捉えたコンテンツを設計するため、UI/UXからプロダクトまで戦略的にデザイン
●体験価値が生まれることでブランドとの心理的なつながりは強く構築させる

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